乾麺更科蕎麦 商品仕様 |
---|
原材料 | そば粉(国内製造)、小麦粉、食塩 |
内容量 | 180g x2(4人前) |
賞味期限 | 製造から1年6ヶ月 |
|
甘口つゆ 商品仕様 |
---|
原材料 | しょうゆ、みりん、砂糖、かつおぶし、食塩、醸造酢(一部に小麦・大豆を含む) |
内容量 | 150ml x2(4人前) |
賞味期限 | 製造から約2年 |
|
店に入った瞬間から、伝統の匂いが漂う。 テーブルに出された白いソバを見ると「更科だ」と、親しみと懐かしさと伝統を噛み締める気持ちになる。丁寧な手もみ、230年の歴史が詰まっていそうで、ひと口目は思わず緊張してしまうのだ。
なぜ白い色なのか。更科そばの総本家・麻布「更科堀井」の堀井良教社長(61)の説明が必要だ。
「そばの実の白い部分を抜き出すんです。独自の技術なんですけど、そうするといつまでも固まらず、くっつかない。長持ちするんです」味も見た目も高級感が漂い、さすが麻布本家の貫禄も匂わせる。
なぜ白くしたのか。これには歴史を振り返らないといけない。
創業1789年、江戸の文化文政時代。11代将軍・家斉の時で、絵画、芸事、食事などの”通“が持てはやされ、江戸文化が開花全盛の時だった。「信州・更級村の布屋太兵衛はソバ打ちの名人で、保科という地元の殿様から、布屋を辞めてソバ屋になるよう薦められたんです」と更科ソバ誕生の時を語る堀井社長の口調に熱がこもる。保科の殿様の江戸屋敷に呼ばれたとき「級」から「科」 への名前替えも許され、殿様ネットワークで一気にソバの味が評判になった。
将軍家斉も賞味して、更科ソバは江戸のそばの代名詞になっていった。「将軍や殿様は街のそば屋に出歩けない。献上品になるから日持ちしてきれいな白いソバがいい、となったわけです」 更科の歴史を辿ると江戸文化の一端が覗けるのだ。
堀井社長は9代目。麻布生まれの慶應大卒というと、粋なボンボン若旦那が浮かぶが、一期休業に追い込まれ、40年前、実父・良造さん(85)と本家再興に葛藤した経験がある。
「ソバ屋仲間にすごい応援をいただきました」苦労の末に、たどり着いた江戸の味だから、繁盛の今も1度に2キロしか打てない手もみ。機械を使えば5キロ以上も打てる。だが、しない。年季の入った太い指で守る抜いた江戸の味、ぜひご賞味ください。